SSブログ



孫正義氏が成しえない意外な夢 売れない画家になるのが夢? [スマホ]

0c26e_1313_50f09885_6343081c.jpg

人生における、成功とは何だろう?成功と幸せの関係は、どんなものなのだろう?

夢は、実現しないよりは成し遂げるほうがいい。ただ、どんな成功者でも、じんわりと心にしみわたるような幸せを感じるためには、絶妙な心のバランスが必要なようだ。

よく知られた笑い話の一つに、アメリカ人が南の島に最新の船をセールスしに行くというものがある。男は、その船を使えば今までの何十倍も魚がとれると力説する。

「そんなにとっても、食べ切れない」と島の人が断ると、「余った魚は売ればいい」とセールスマン。「売ってどうする?」「お金が儲かる」「金持ちになってどうする?」「バカンスに行って、南の島の浜辺でのんびりできるぞ」。

そこまで聞いて、島の人はあきれたように肩をすくめた。「私たち、今まさに南の島の浜辺でのんびりしているんだけれど」。

心のゆとりや、余裕を得るために働くという考え方がある。お金があれば、自由に生きることができると青年は考える。

しかし、本当は、そんなに働かなくても、自由はもともと手にしているのかもしれない。必死になって成功して、やっと余裕ができる。それは、ある見方をすれば、一周して「ふり出し」に戻ったということなのかもしれない。

孫正義さんにお会いしたとき、その着想と行動の力が非凡だと感じた。

高校1年の夏にアメリカに行き、「来るしかない」と屈指の進学校を退学し、そのままアメリカに渡ってしまった孫正義さん。そこから、がむしゃらに勉強して、大学に編入し、IT起業家への道をまっしぐらに進んでいく。

世間では、孫さんはとにかくエネルギッシュで力強い人というイメージがあるだろう。もちろんその通りであるが、私は少し違った側面にも注目している。

孫さんのオフィスを訪ねたとき、たまたま私の弟子が一緒にいた。孫さんに、「こいつ、東京藝術大学に4浪して入って、今は売れない画家をしているんです」と言うと、孫さんは目を輝かせて、「売れない画家になるのが、僕の夢なんです!」とおっしゃった。

孫さんにそんな夢があったとは意外だが、いずれにせよ、私の弟子は、天下の孫正義さんの「夢」を、もうすでに実現してしまっていることになった。何しろ、売れない画家なのだから!

そんなことを言うと、孫正義さんは大声で笑われた。その表情が、素敵だった。

もちろんあくまでも冗談であるが、そのようなユーモアのセンスを持っているところが、孫正義さんの成功の秘密の一つなのではないかと思う。

人間の脳は不思議なもので、がんばれる人は、言わなくても自然に努力する。一方、ガンバレ!といくら言われても、どうしても体が動かないということもある。

集中して時を忘れる「フロー」の状態では、がんばっていることは実は嬉しいこと、楽なことである。がんばるということは、決して無理をするということではない。

お目にかかったとき、孫さんは、「人工知能に興味がある」とおっしゃっていたが、言葉通り、感情を理解するロボットを発表するなど、着実に事業を進めていらっしゃる。

孫さんががんばれる秘密は、あれほど成功しても、「夢は売れない画家なんです」と言う、そのバランス感覚にあるのではないかと思う。

どんなに忙しい日常でも、心のどこかに「南の島」がある。そんな心のバランスが、がんばれる人をつくるのだ。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:携帯コンテンツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。