※イメージ画像:神田沙也加オフィシャルブログより

 女優の神田沙也加(28)が人気ゲームを舞台化した『ダンガンロンパTHE STAGE~希望の学園と絶望の高校
生~』で自身が演じたキャラクターの衣装姿をTwitter上で公開した。10月29日から11月3日まで上演されていた同作の終幕を迎え、「一夜明け
て。あらためて、えのじゅん、ありがとうございました。」(原文ママ)といったコメントと共にアップされた画像は、金髪のツインテールと役柄に合わせた派
手なメイクで胸の谷間を強調したセクシーなもの。ピンク色の頬は可愛らしく、さっそくネット上で話題となると「完璧だ」「素敵すぎる」「おっぱいがたまら
ん」などの声が寄せられている。

 原作となったPSP用の人気ソフト『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』とは、あらゆる分野の超
一流高校生を一同に集めて育てることを目的とした学校「私立希望ヶ峰学園」を舞台に繰り広げられる推理ゲーム。生徒たちには卒業の条件として、誰にも気付
かれずに他の生徒を殺すことが課せられているという衝撃的な内容で、アクションシーンにも定評のある人気ゲームだ。

 神田が演じたのは"え
のじゅん"こと超高校級のギャル・江ノ島盾子。以前から原作の大ファンであると公言していた神田は、見事にえのじゅんを演じきったようで、舞台での姿には
多くのファンからも称賛の声が飛んでいる。上演前の記者会見では、「ギャルだったことはないけど、ギャルの雑誌や渋谷の街などを研究して、データベースか
ら作っていこうと思います」と並々ならぬ意気込みを見せていたが、その甲斐もあって女優としての株を上げたようだ。

「映画『アナと雪の女
王』でヒロインのアナ役に抜擢された神田は、声優としての技術だけでなく歌声も素晴らしかったと評判を呼びました。ご存じの通り映画もヒットしましたか
ら、今後彼女へのオファーは止まらないでしょう。彼女自身、舞台への思い入れが非常に強いため、今回の『ダンガン~』のような、舞台をメインにした女優活
動にはなるでしょうが、テレビドラマの話も必ず出てくるはずです。実力派の女優としての今後が期待される存在といえます」(業界関係者)

 
朝日新聞のインタビューの中で神田は、これまでの芸能生活のターニングポイントとして2007年に出演したミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」を上
げている。「ファルセットという高音がどうしても出せなくて」と当時を振り返る彼女は、稽古中でも自分のパートに近づくと恐怖に襲われたと話し、「自分の
力のなさが悔しくてしかたなかった」ため、毎日悔し涙を流したという。しかし、それでも「生まれや環境など一切関係なくオーディションで判断してもらえ
る」舞台に強い思いを抱く彼女は、必死で練習し、見事な歌声を披露することに成功した。

 神田正輝と松田聖子という大物芸能人を両親に持つ彼女にとって、その環境は単に恵まれたものとして片付けられるものではなかったのだろう。芸能界でも屈指のサラブレットとして知られることに思い悩む時期があったのかもしれない。

「高
校を卒業した2005年の春から約1年半の間、神田は芸能活動を休止しています。その期間には、かねてより興味があったという声優の専門学校に通ってお
り、大好きなアニメに関わる仕事がしたいと思っていたようです。すでにバラエティ番組などで披露されていますが、彼女は根っからのアニメオタクとしても有
名で、あまり表に出るタイプではないと自分で言うほどです。そんな彼女が2世タレントとして脚光を浴びることに違和感を持っていたとしてもおかしくありま
せん。活動休止をしている間には、母である松田聖子の楽曲の歌詞を書いたり、ロリータモデルとして活動したりするなど、さまざまなことにトライしているの
で、今後の芸能活動だけでなく、自らの人生についても思いをめぐらせていたのかもしれないですね。そして復帰の際に出演した大地真央主演の『紫式部ものが
たり』で舞台の魅力に取り憑かれてしまったようです」(前出)

 かつてインタビューで「舞台を自分の居場所にしたい」と語った神田。何の後
ろ盾もなく、1人で立ち向かわなければならない舞台を女優業の柱にする彼女には、すでに神田正輝や松田聖子という名前は必要ないのだろう。"女優・神田沙
也加"の芸能生活は、ようやくスタートしたところなのかもしれない。

(文=峯尾)

著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)