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「強震モニタ」活用への信頼が高まる中、次の危険地帯を専門家が予測 [災害]

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 独立行政法人・防災科学技術研究所が提供する「強震モニタ」をご存知だろうか。全国約1000か所に張り巡らされた地震計で観測し揺れを可視化、リアルタイルで配信しているウェブサービスである。

 2ちゃんねるには、この強震モニタを観測するスレッド《強震モニタを見守るスレ》が存在している。震災への関心が一気に高まった東日本大震災後からスタートし、現在、793スレ目。このスレッドでは噴火以前より御嶽山付近での地中変化を指摘する声があったという。

 強震モニタは地表と地中振動を計測し、揺れの大きさに応じて青から赤までの点が地図上に表示される。青や濃い緑で表される揺れは人間にはわからないほど微弱で、地表では車両や工事揺れなどの生活振動も拾ってしまう。これが黄色や橙色が変化していくと、「確実に地震」と感じられるレベルとなる。東日本大震災の際には、すさまじい勢いで色の変化を見せたのだった。

⇒【画像】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=739601

 そして、今回は御嶽山噴火以前より長野と岐阜県境では地中で繰り返し揺れを示しているとスレッドでは話題になっていたのだ。地中での度重なる振動は地震や火山活動のシグナルとされている。

「“後出しジャンケン”にはなってしまうのですが、長野と岐阜の県境の動きはフォッサマグナ地震が怖いから、スレでは常に触れているんですよ。まさか噴火までは考えなかったけど、火山性地震が発生しているのではというところまでは追えていました」(『強震モニタを見守るスレ』の常連投稿者)

 これまでにこのスレッドでは、’12年1月1日の鳥島近海地震(M7.0)をいち早く発見したり、’13年8月8日の「奈良を震源とするM7.8クラスの地震速報」が誤報であったことをすぐに指摘したりするなどといった“実績”も重ねてきた。ここで気になるのは次なる危険地域だ。強震モニタ活用の黎明期である’96年から昨年まで防災科学技術研究所で観測に従事し、現在はカルフォルニア州で地震観測システム開発協力している藤田和志氏は、最近の傾向をこう分析する。

「火山性活動、特に先ごろ気象庁が噴火警戒レベルを上げた霧島連山などは注意が必要。あとは富士山も要監視火山であることは忘れてはいけません。富士五湖が震源地となった’12年1月の地震(M5.4)以来、高頻度で周辺の揺れが観測されています。また、噴火レベルではより高い、箱根へも目を配るべきでしょうし、太平洋沖の新しい活動も注意喚起です。いずれにせよ日本列島は今、地震活動期ですので決して油断をしてはいけません」

《強震モニタを見守るスレ》では、最近では東北太平洋沖よりも南海トラフや瀬戸内海の安芸灘、豊後水道、沖縄などが話題になっているが、藤田氏も同調する。

「今年、8月に瀬戸内・広島震源の地震があったり、小豆島周辺で揺れた事例があります。また宮崎県で9月に規模の大きい揺れがあり、熊本阿蘇近辺、沖縄でも有感地震が発生しています。このことから関西よりも西側の動きが活発で、南海トラフ地震の予兆も含めて考える時期なのかもしれません」

 自然災害への警戒や備えが十分ではないことが、改めて明らかになってしまった先日の御嶽山噴火。完璧な予知は現時点ではまだ望むことはできないが、減災のための努力は怠ってはいけない。 <取材・文/岸川真>
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