日本製紙おむつはベビー用品界のiPhoneのような存在と中国メディア、消費者は日本ブランドでも「中国製はNG」
中国メディア・騰訊網は19日、兵庫県で日本製の紙おむつを大量に買い付けていた中国人の男3人が逮捕された事件をめぐり、「日本製紙おむつは“ベビー用品界のiPhone”のようになった」と報じた。

報 道によると、兵庫県警は15日、調理師の在留資格で入国した中国人の男3人が紙おむつを買い付ける資格外の活動をしていたとして、入管法違反容疑で逮捕し た。日本製の紙おむつは中国で人気が高く、買い付けた後、高値で転売できるという。逮捕された3人は2009年に日本に入国後、ドラッグストアなどで大量 の紙おむつを買い付けていたとみられる。逮捕前には5日間で267カ所の店舗を回り、紙おむつ990パックを購入していたことが分かっている。

日本のベビー用品販売会社によると、中国人が大量の紙おむつを買う現象は数年前からみられ、過去には「貨物船のコンテナ1つがいっぱいになる量の紙おむつがほしい」と言ってきた客もいた。

花王の紙おむつはスマートフォンで言えば米アップルのiPhoneのような存在で、日本のほか、中国、韓国でも品質が高く評価されているという。

中国のインターネット販売サイト「天猫(Tmall)」の花王公式ショップでは日本製Lサイズの紙おむつを1枚3.15元(約55円、送料18元は別)で 販売。もう一つの国際的ブランド「パンパース」では同様のものが1枚1.4元で送料込みだ。花王の紙おむつは値段が2倍以上だが、それでもよく売れ、品切 れとなっていることもざらだ。

日本ブランドの紙おむつが中国で人気だということで、花王は中国安徽省に初期投資額約60億円で紙おむつ専用工場を設け、昨年、販売を開始した。花王はこ の工場の製品について、「製造技術は日本製と同じ。中国家庭のニーズに合わせた製品で、輸入品よりもお勧めだ」と宣伝した。価格は花王の公式ショップで比 較すると安徽工場のものが輸入品の約半値。しかし「安くて品がいい」はずのこの製品は中国で売れていない。

中国の実店舗、杭州世紀聯華慶春店では昨年、日本からの輸入ものの花王の紙おむつが好調に売れ、よく品切れにもなっていたが、中国製の製品は全く人気がなかった。

浙江省寧波市の女性は、「花王安徽工場の製品は使わない。日本製が手に入らなければ、別の海外ブランドの使用を考える。もしもメンソレータムの目薬のように国内外でダブルスタンダードがあれば、赤ちゃんがひどい目に遭ってしまう」と話した。